多様な領域を横断しながら、
持続・循環・維持・保守可能なメンテナンスカルチャーを考える。
「サステナブル × メンテナブル」な時代への転換点が来た。
僕たちは新たな時代の転換点に立っています。日本を繁栄に導いた「大量生産→大量消費→大量廃棄」によって成り立ってきた昭和の経済モデルが完全に終わりを告げ、これからは多様な自然生態系を守りながら「持続可能で循環可能な経済を行う」ことが社会活動の軸になります。この時代を動かす重要なキーワードが「メンテナンス」です。
メンテナンスというワードはこれまで、社会の表舞台を彩るさまざまな商品の生産製造や販売、サービスといったビジネスの陰に隠れた「裏側の業務」を指すもので、いわゆる「黒子の仕事」。決して目立つ存在ではありませんでした。
けれども社会活動の中から産み出される二酸化炭素排出量を削減し、地下資源の一方向的な採掘使用からも脱却し脱炭素型社会に移行していくためには、地球資源と生産製造物をより長期間使い続けるための科学や、地球の有限資源を循環使用するための再生産思想が不可欠。これらを実現・機能させるためには、多領域での持続可能な経済活動を支える「維持可能で保守可能な高度メンテナンス技術」が極めて重要です。さらには、高感度なクリエイティビティ能力を備えたメンテナンス思考が社会創造の原動力として求められ、「持続 × 循環 × 維持 × 保守」可能な新たなマネジメントモデル、すなわち「サステナブル×メンテナブル」な文化が社会を存続させる大きな文脈として、企業や生活者の必須哲学になってくるはずです。
この先、社会に関わる大多数の企業において自然環境負荷が高く持続可能性の乏しい事業は成立せず、方針に合わない他者との取引は停止されて行きます。自治体などでの公共サービスや、ビル建造物、交通など都市機能の維持・保守管理の世界などでも「サステナブル × メンテナブル」なサービスが続々求められていくでしょう。
そんな時代の転換点に立ってこれからの社会存続に参加し、多様な領域を横断しながら志と情熱を持った人々と出会い、対話しながら一緒に新たな世界を開拓していくために、持続可能なメンテナンスカルチャーを考えるメディア『Maintainable』[メンテナブル]を創刊します。
『Maintainable』[メンテナブル]発行・編集人 内野一郎
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